To the upper world

巷では、なにかと2.0で片付けようという風潮だけど、広告使って消費者(最近は生活者っていうのかな)の心をつかむのはやっぱりクリエイティブがなくちゃ始まらない、と思いつつ・・・

Monday, June 26, 2006

第53回カンヌ国際広告フェスティバル

2006年のカンヌ国際広告フェスティバルは、英国で放映されたGUINNESSの「noitulovE」がフィルム部門(いわゆるCM)でグランプリだった。

全体的に、昨年の受賞作品(同部門でのグランプリはホンダ「GRRR」)と比べると、ややエンターテイメント性が強くなってきた感じがする。
世界中で巻き起こっているテロとか戦争とかやりきれない出来事を考えると、昨今の受賞傾向である「GRRR」のような、見ている人の気持ちを温かくしてくれるCMは潮流なんだろうと思うけど、やはり海外のCMが得意とする“ニヤリとする笑い”の方が個人的には好ましいかな。

さて、GUINNESSの「noitulovE」。見たことがない単語なんだけど、実はこのタイトル「Evolution」を逆さにした綴りになってるんだな。
実際にCMを見てもらうとわかると思うけど、パブで飲んでる男×3人が、逆進化(あえて“退化”とは言わず)して、人類の起源(?)であるムツゴロウになってしまい、彼らにとってはパブみたいなものである池の泥水(ギネス色)を飲んでるというストーリー。
最後のタグライン「GOOD THINGS COME TO THOSE WHO WAIT.(待ってりゃ、美味いもんにありつける)」が効いているね。

逆進化の途中途中で、氷に閉じこめられたり(氷河期)、ディープインパクト(馬じゃないよ映画だよ)並みに隕石が降ってきたり(恐竜が絶滅したと言われる時代)と、かなり笑えます。

24日のカンヌ国際広告賞が終わって、今年の世界3大広告賞(下記参照)も出そろったんだけど、カンヌのGUINNESSといい、One ShowのCarlton Draught(オーストラリアのBeer)といい、ビール好きには好感が持てる受賞でした。(世の中もっと平和になってくるとこういうCMが増えて良いんだけどねぇ・・・)

■世界三大広告賞
カンヌ国際広告賞(2006年6月18日〜24日):http://www.canneslions.com/
ONE SHOW(2006年5月10日、12日):http://www.oneclub.org/os/
CLIO賞(2006年5月13日〜16日):http://www.clioawards.com/

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