デザインの値段
中村誠先生の話で思い出した、彼が講義で語った、東京都のシンボルマークのコンペに参加した話を。
その講義の内容は、
・東京都の要請で中村誠先生を含め10人近くのデザイナーがコンペに参加したこと
・最終的に東京都が採用したのは、イチョウの葉っぱをデザインした作品になったこと(実際はイチョウの葉っぱとTOKYOの“T”の文字)
等々・・・
このあたりまでは、ボケーっと聞いていたので記憶が一部うろ覚えなんだけど、その後、先生が語ったコンペの費用の話はハッキリ憶えている。
「採用されたデザイナーには1000万円が払われた」
あの頃、日本の景気はバブルまっただ中で、少なからず我ら学生もバイトなどを通してその恩恵を授かっていた時代であるが、
「たかだか、葉っぱをモチーフにしたデザインに1000万円かよ!」
などと、講義に提出する作品制作を、前の日の晩に缶酎ハイ飲みながらこしらえてた自分としては、この葉っぱのデザインに対して、かなりナメた思いを抱いた。「時給にしたら200万〜300万かぁ!?」などと・・・ハハハ
まぁ、15年後の今となっては、このクラスのコンペでは、準備期間に数ヶ月要すること、そのギャラが数百万〜数千万になることなど、普通に受け入れられるようになったけど。
でも、あの講義で「デザイナーは儲かる!」と思ってその道を目指したヤツは多いんじゃないかなぁ・・・ そう言う意味では良い講義だったかも。笑
ちなみに、このコンペを勝ち取ったのは、中村誠先生ではなくその当時ニューヨーク在住のレイ吉村氏(ダイエーやマツダのマーク、あとハートランドのボトルなど・・・)。
3 Comments:
1000万ですか。するとあの不細工な都庁ビルはいくらだったんでしょうか(^_^;)
現在の東京フォーラムにあった都庁が新宿に移ったのも、確かバブル期だったような・・・
正確な金額は憶えてないですが、数百億(たぶん500〜1000億の間)という記事をあの頃読んだ気がします。
建築分野は門外漢なので、この金額が高いのか安いのか見当も付きませんが・・・笑
遅くなりましたが、お答えいただきありがとうございます。
「あって無いような値段」の世界なんですね。はあ?。
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